カレー部長のワーママ日記

週末婚のワーママ営業(2020.4復帰予定)が、チーム育児を模索するブログです。

無痛のはずが有痛だった出産レポ

こんにちは、カレー部長です。

息子を7月に出産してから、はや5カ月。

本格的に記憶が失われてしまう前に、出産した日のことを記録しておこうと思います。

これから出産を迎える方や、産院選びに迷われている方の参考になれば嬉しいです。 

 

f:id:currybucho:20191216174040j:plain

Photo by Fé Ngô on Unsplash

  • 全体の感想

こちらの記事でもお伝えしたように、私は24時間無痛分娩に惹かれて順天堂大学医学部附属順天堂医院を分娩場所に選びました。

しかし、一言で言えば、めちゃくちゃ痛かったです。

詳しくは後述しますが、私は陣痛はもちろん、分娩時の痛みもしっかり味わいました。

なぜ麻酔があまり効かなかったのかは、正直よくわかりません。私は器械分娩*1を極力避けたかったので、できるだけ麻酔を入れるのを我慢しました。その影響かもしれません。また、体質もあるのかもしれません。


一方で、効果を感じた点としては、一番最初に麻酔を入れた直後に一気に子宮口が開いたことが挙げられます。それまで痛みで身体中に力が入っていたのに、麻酔を入れてもらった瞬間痛みが和らぎ、心身ともにリラックスしたのを今でも覚えています。麻酔がなかったら、子宮口が開くまでもっと長い間陣痛に苦しまないといけなかったと思います。この点は非常に良かったです。


その効果の代償として、大変高額な出産費用*2 と、麻酔の副作用と思われる寒気と頭痛*3 がありました。

私の場合は限りなく自然分娩に近い状態での出産となったので、コストと効果を比較すると、残念ながらコスパは良くなかったと言わざるを得ません。もし次に子供を授かることがあれば、別の病院で自然分娩に挑戦してみたいです。母子ともに健康で退院できるよう誠心誠意ケアしてくれた医療スタッフの皆様には心から感謝しております。

 

  • 詳細

出産前日

10:00 39週の妊婦健診。赤ちゃんが降りてくる様子がないと言われ、初めて卵膜剥離の処置*4 を受ける。以後、生理痛のような痛みが断続的に来るになる。

 

11:30 まだ生まれないなら!と、気になっていたイタリアンレストランまで足を伸ばしてピザを堪能する。ランチ後は1kmぐらいウォーキング。痛みは断続的に続いていたが、卵膜剥離のせいだろうと思い、無視。

 
17:00ごろ痛みの強度が増し始める。母が自宅に泊まりに来ていたので、母に相談。日中にはまだまだ赤ちゃん降りて来ていないと言われていたので、2人とも「そんなこともあるのね」程度で、夜ご飯を一緒に食べる。

 
19:00ごろ痛みが続いているので、念のため陣痛アプリで計測してみると、7-10分間隔で2-3分程度の痛みが続いていた。「まあ、念のため聞いてみるか」といった軽い気持ちで病院に電話したところ、来院を促される。

単身赴任先の夫に連絡を入れる。


20:00ごろ母の付き添いのもと、陣痛タクシーで病院へ。荷物ごとLDRへ通される。母はLDR外で待つ。

医師の診察の結果、子宮口はまだ1cm程度だが確実に開いてきており、陣痛もきているため、入院が決定。

夫を呼び戻すかどうか判断するために今後の見通しを聞くも、当たり前のことながら「お産の進みは人によって違う」として明確な回答は得られず。結局、夫は急遽帰京することに。

助産師さんがマタニティパジャマと産褥ショーツに着替えさせてくれる。

 
21:30 母帰宅。その後、痛みがどんどん増してきて、唸るほどに。喉が渇いたが、まさか入院するとは思っていなかった私は迂闊にも飲み物を持参していなかった。母不在のため、助産師さんに喉の渇きを訴えたが、多忙のためか取り合ってもらえず、「旦那さんが来るなら何か買ってきてもらってください」と言われる。


23:00ごろ夫病院到着。LDRに入る。夫に4時間ぶりに水を飲ませてもらい、気力が回復。横たわる私にストローで水を飲ませるために、ペットボトルが横になっても使えるキャップが大活躍。これは産後のベッドでも非常に重宝したので、無痛か普通かに関わらず、全ての妊婦さんにオススメしたい。

 

出産当日

0:00ごろ内診うけるも、相変わらず子宮口は1cm。これだけ痛いのに全然開いていないことに少なからずショックを受ける。

麻酔を入れることも選択できたが、あまり早い段階で麻酔を入れると陣痛が遠のき、出産が長引く傾向にあると麻酔医との事前面談で聞いていたので、自分の判断で見送り、陣痛に耐えることにした。

助産師さんからは「まだかかると思うので、体力温存のために、陣痛の合間に寝られそうだったら寝てください」と言われる。

そんなに時間がかかるなら寝心地が悪いLDRの処置台よりも病室で休みたいと思い「いつ病室へ行けますか?」と聞いたところ、「生まれたときです」と言われ絶望する。出産雑誌では、病室でスクワットしたなどの体験談が載っていたので、てっきり病室で待機できるものだと思っていた。無機質な天井を見つめながら、軟禁ってこんな感じなのかなと朦朧と考えた。


1:00〜4:00ごろ陣痛の強度が増す。来院当初はマタニティヨガで習った深呼吸をすると痛みが紛れていたが、この頃は深呼吸程度ではまったくどうにもならないほどで、陣痛が来るたびに処置台の上をのたうちまわりながら「うぁぁああああーーー」と叫んでいた。夫はLDR内のパイプ椅子に座ったままウトウトできていたようだが、藤原竜也と化した私は、寝るどころではなかった。

 
5:00ごろあまりの痛みに憔悴しきる。こんなに頑張ったのだから子宮口が開いていることを期待して内診を受けるも、まだ1cm程度。ここで私の心が挫け、お産が長引いてもいいから、麻酔を入れることを決意。ナースコールすると病院はすぐに麻酔の準備を整えてくれた。夫はLDRから退室。

麻酔医登場。私はCの字のように横向きに丸まるように言われ、背中に針を刺された。

陣痛が来る中、動かないようにするのが大変だった。数名の助産師さん・看護師さんが私を抑えてくれた。

麻酔を入れると、足にビリビリしたような刺激があった。その後、嘘のように陣痛の痛みが引いた。笑顔で人と会話する余裕も生まれ、11時間ぶりに平穏な気持ちが戻ってきた。

麻酔を入れたから陣痛が遠のくだろうという見込みのもと、夫シャワーのために一時帰宅。


6:30 また痛みが増してくる。内診受けると、子宮口5cm。12時間全然変化が無かったのに、一気に進んだ!麻酔を入れてからすっかり体がリラックスしていたので、そのおかげなのかもしれない。夫と母に急ぎ来院するよう連絡。

 
7:15 子宮口全開。麻酔を追加しているのに物凄く痛い。


8:00ごろ  夫と母到着。夫LDRに入る。この頃から痛すぎてあまり記憶にない。夫がいきむ私の手を握りながら背中を支えてくれた。あとから聞いたら、私の爪がすごい力で手に食い込んで、とても痛かったらしい。

 

9:00〜10:30ごろ息子の頭がつっかえて、いきんでもいきんでも全然出てこない。

しかも相変わらずものすごく痛い。私があまりに痛がるので、途中麻酔医が再度登場して、腕に直接追加で麻酔を打ってくれた。それでも痛みは引かなかった。

この痛みから逃れるためには息子を産む他は無いのに、麻酔も「いきみ」も全然効かなくて、本当に辛かった。いっそ帝王切開にしてくれ!心の中で何度も叫んだ。

LDRに入ってすでに12時間以上が経過している。麻酔を入れているため、前日の夕食以降は何も口にしていない。私は気力も体力も尽き果ててしまい、諦めムードに。しかしベテラン風の助産師さんに「ここまで頭が見えて生まれなかったことは、今までありませんから!」と励まされて、やる気を取り戻す。周りが「キャッチです、キャッチです」とにわかに騒がしくなるのが聞こえた。

 

10:45過ぎ  最後の気力をふりしぼり、いきむこと数回。「お母さん下見て!」と言われて視線を移すと、息子が生まれていた!あまりに疲れすぎて、出てくる瞬間は気がつかなかった。本当に出てきた、という驚きと、終わった、という達成感が混ざって不思議な気持ちだった。初めて息子にかけた言葉は「いらっしゃい!」。夫と3人で写真を撮ってもらった。一生の宝物だ。

 

長々と書きましたが、今となっては、全てが本当に良い思い出です。

改めて、息子よ、生まれてきてくれてありがとう!

 

============
2021年8月15日追記

執筆のプラットフォームをはてブからnote に移行しました。よろしければ是非ご覧ください。

note.com

*1:鉗子分娩や吸引分娩のこと。

*2:麻酔以外は特に変わった処置はしていないのに、出産一時金控除前の金額で100万円超過。覚悟はしていましたがか、かなりお高かったです。ちなみに病室は4名の相部屋で、他の方の音が気になって入院中あまり休めませんでした。食事も非常に質素でした。

*3:私は出産当日の夜、数時間にわたって寒気と頭痛に見舞われました。

*4:俗に言う、内診グリグリのこと。